リモートやハイブリッドといったワークモデルの移行は、当初は突然の出来事でしたが、多くの従業員に新たな自由と柔軟性をもたらしました。

一方で、従来のオフィスとは異なる仕事環境に合わせたせいで、仕事をうまくこなすバランス感覚を維持することが難しくなった人もいます。

変化に対する人間の反応は、疲労、普段の活動に対する興味の喪失、倦怠感、ストレス、さらには燃え尽き症候群など、思いがけないで現れることがあります。

その上、Otter.aiが発表したデータによれば、多くの人はストレスのせいで「調子の出ない日」を日常的に経験しています。

米国人の40%は、少なくとも週に一度は仕事で「調子の出ない日」があると答えています。ワークモデルが変化しつつある一方で、この課題は残されたままです。

古いパターンや新しいリズムになじもうとしているいま、多くの人は興奮や安堵から心配や恐怖まで、さまざまな感情をくぐり抜けているかもしれません。

ここでは、貴重な社内リソースへのアクセスから外部のツールの使い方の理解まで、より幸せで健康に働くためのヒントをいくつかご紹介します。

計画を立てる

最近の調査では、リモートワーカーの30%が、気が散る最大の原因としてメッセージ受信や溢れる受信トレイを挙げていることが明らかになりました。

溢れかえる受信トレイにしても、ミーティングの予定がびっしりと書き込まれたカレンダーにしても、1日の仕事が立て込んでいると感じると、不安や恐怖につながることがあります。

そんは、タスクに個別に対処すれば管理しやすくなります。

また、抱えている仕事に対してどう取り組むかを計画することで、1日の流れに大きな違いが生まれます。

休憩時間、料理や食事の時間、ミーティングやメールの返信にかかる時間など、できる限り先を見越したスケジュールを立ててから、1週間をスタートさせましょう。

外的ストレス要因を知る

誰にでも、自然にできることと、難しくて余分なエネルギーを必要とすることがあります。後者はいわば「外的ストレス要因」です。

これは、クタクタに疲れたり、圧倒されたり、燃え尽きたりする時の主な原因になります。人によっては、長期間のリモートワークやハイブリッドワーク環境への移行により、予期せぬ障害やストレスを感じることもあるかもしれません。

ストレスと闘うには、自己認識を深めることが重要です。外的ストレス要因を特定すれば、その状況から離れることを自分に許して頭をすっきりさせる時間をとり、神経系を調整することができます。

ストレス要因の特定には、マインドフルネスがおすすめです。短時間のマインドフルネスな「ワークアウト」は、今この瞬間に自分に起こっていることを明確化するのに役立ちます。

呼吸に注意を払い、自分の考えや感情に耳を傾けることで、より深いつながりを感じることができます。そうしていると、呼吸から気をそらせる思考こそが注意すべきものであることに気づくはずです。

もしかしたら、それが思っているものとは違っていて驚くかもしれません。もっともストレスを感じているのは自宅で起きていることなのに、そのストレスが仕事中に表面化していることに気づくかもしれません。

時間を節約するツールを使う

ストレスや疲れを感じた時は、とにかく「リラックスしなさい」と自分に言い聞かせるのが定石かもしれませんが、しかしそれは喘息の発作が起きている人に「息をしろ」と言っているようなものです。

少し我慢してまたすぐに頑張ろうとするよりも、マインドフルネスを実践すれば、自分の感情を処理し、何が起こっているのか、その根本を理解することができます。

より深く掘り下げるために「今どんなふうに感じているのか?」「今日、この気持ちにどう向き合うべきだろうか?」と自問してみましょう。

自分の感情を把握できたら、それをとことん体験してみましょう。思い切り泣く時間をとってもいいし、悔しさや怒りを感じるのを自分に許してもいいでしょう。

あるいは、同僚や上司にうまくいっていないことを相談するなど、これまで先延ばしにしていたことをやってみようという気持ちになるかもしれません。

どの感情ももっともなものであり、そうした感情を一通り体験すれば自然とリラックスしてストレスが軽減されるはずです。

計画やマインドフルネスの実践が認知的負荷を軽減するように、適切なテクノロジーやツールを使えば、業務を合理化して効率を高めることができます。

実際、最近の研究では優れたテクノロジーによって従業員の労働時間を1時間あたり23分短縮できることがわかっています。

特定の外的ストレス要因を軽減するツールは、手はじめに使うには最適な手段です。ポモドーロ・タイマーを使えば、設定した回数だけ休憩を取るように促されますし、プロジェクト管理ツールを使えば、計画どおりに仕事を進め、作業し忘れたものがないかを確認できます。

Otter.aiなどのAIアシスタントは、あなたに代わって会議のメモを取り、音声を自動的に書き写してくれるので、会話だけに集中し、話の内容を覚えていられます。あるいは、調子の出ない日には、安心して仕事から離れられるかもしれません。

Source: Ivory Research,Otter.ai,Dell Technologies