「自分の子どもはお金に困らないように育ってほしい」とは、世の親に共通する願いだろう。お金、株式、不動産など多くの継ぐべき資産を持つ大富豪は、どのようにお金のしつけを行っているのだろうか。執事として大富豪に仕え、富裕層事情に詳しい新井直之氏が語る「名家の金銭教育」の実態とは──。「プレジデント」(2022年7月15日号)の特集「『金持ち思考』入門」より、記事の一部をお届けします。
灰色の背景上のコイン スタックと疑問符。
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一般家庭と同じこと、違うこと

大富豪の子育てとは、一体どんなものか想像がつきますか? 昔の大富豪を描いたドラマや映画では、子育ては乳母がおこない親は関与しないように見えますが、現代では子育てのメインは親で、ベビーシッターやホームヘルパー、執事などがサポートするケースがほとんどです。一般的な家庭に比べると親による教育の比重は小さいですが、生き方や考え方など心を育てる教育は親が中心です。知育や音楽、体操などは専門家に委託します。

執事を雇うクラスの大富豪は、中堅企業から世界的大企業の創業家一族や、有名クリエーターやプロスポーツ選手などが主で、年収は最低でも5億円、資産は最低50億円はある人々です。年収数百億円、資産数兆円という人や、フォーブスの長者番付ランキングTOP10に入る人もいます。

「プレジデント」(2022年7月15日号)の特集「『金持ち思考』入門」では、本稿のほか、「資産トップ3%『強烈なお金の習慣』」「マネーの原理原則をつかんだ!有名トップ17人『生涯最高の1冊』」「北野武ロングインタビュー『母の教え』」など、お金に困らない人生を送るための基礎がわかる記事が盛りだくさんです。ぜひお手にとってご覧ください。