いい歯医者を選ぶにはどうすればいいのか。認知症治療に口腔ケアを取り入れている認知症専門医の長谷川嘉哉さんは「予防歯科に積極的な歯科医を選んだほうがいい。たとえば『医療法人になっているか』はひとつの基準になる」という――。

※本稿は、長谷川嘉哉『認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

スマイル歯科医のチーム
写真=iStock.com/PonyWang
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脳の老化を防ぎたければ、歯の専門家の協力が必要な理由

毎日、適切な歯みがきを積み重ねていけば、あなたの口の中は確実にキレイになり、脳もキレイになって活性化していきます。

ただし、注意していただきたいのが、しっかり歯みがきができているかどうかは、歯医者さんや歯科衛生士さんでなければ確認できないということです。

長谷川嘉哉『認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!』(かんき出版)
長谷川嘉哉『認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!』(かんき出版)

プラークは黄白色で、歯に近い色をしているため、専門家でない人が肉眼で見てもよくわかりません。プラークが固まった歯石になるともっとわかりにくいので、日ごろ自分で行っている歯みがきが適切かどうか、プロにチェックしてもらう必要があります。

どんなに丁寧にみがいても、歯並びやみがき方の癖の関係で、みがき残す箇所が出てくることもあります。

プラークは食後4~8時間程度で発生し、そのまま放置すると、24時間程度で硬い歯石になると言われています。一度歯についてしまった歯石は歯みがきで取ることが難しく、歯医者さんや歯科衛生士さんが用いる器具でしか取ることができません。

ですから、本気で脳の老化を防ぎたいのであれば、定期的に歯科医に通い、日々自分で行っている歯みがきを、プロに評価してもらう必要があります。

評価の結果、歯みがきの効果がきちんと出ていればそのままのケアを継続、みがき残しがあるなら歯石を取ってもらい、さらにケアの問題点を指摘してもらって、みがき方を改善しなければなりません。