ピカピカの新品MacBookには、真っ先に保護フィルムを貼りたくなるかもしれません。
実際、高価なディスプレイを守るため、新しいiPhoneに保護フィルムを貼る人は多いです。
同じ考えが、iPhoneのスクリーン修理代よりも高いMacBookにも当てはまるだろうと思うかもしれませんが、実はそうではありません。
MacBookのディスプレイはiPhoneとは別物
問題は、MacBookのディスプレイはiPhoneのディスプレイと同じ素材ではないということです。
Appleは映り込みを抑え、コントラストを高めるのに、ノートパソコンのディスプレイに反射防止のコーティングをしています。
普通はこのコーティングに気づかないでしょう。工場出荷時の保護シールみたいに剥がせるものではなく、目に見えないディスプレイのレイヤーのようなものです。しかし、見えなくても、そこにあると思ったほうがいい理由があります。
このコーティングの存在に気づいた人の多くは、MacBookに保護フィルムを貼った人たちです。
MacBookのディスプレイに保護フィルムを貼った時は、iPhoneと同様、良い感じに見えます。実際のディスプレイの上にプロテクターのレイヤーがあり、何の問題もありません。
問題は、その保護フィルムを剥がす時に起こります。
ディスプレイが傷つき、ひび割れたり、何かしらの損傷があるような酷い見た目になる可能性があるのです。
「フィルムが貼ってあるのに見飽きたな」とか「Appleが意図した見え方にしたいな」などと考えての行動かもしれません。
いずれにせよ、保護フィルムを外す時に、保護フィルムの接着剤が、MacBookの反射防止のコーティングを剥がしてしまう可能性が非常に高いです。
コーティングをすべて剥がすことはないかもしれませんが、かなり剥がれる可能性があります。
MacBookの中には、反射防止のコーティングの傷や汚れが目立つものもあり、Appleにはディスプレイの修理プログラムがありますが、保護フィルムによる損傷はおそらく対象外。
そんな時は、MacBookから保護フィルムを剥がしたあとの残念な結果に悲しみ、腹を立てたRedditorの体験に基づく解決策があります。
ディスプレイが完全に壊れるかも…
また、ガラス製の分厚い保護フィルムの場合は特に、ディスプレイに物理的な損傷を与える危険性もあるので注意。
まず、このような保護フィルムは厚すぎて、MacBookを閉じる時にきちんと閉まらないこともあり、それ自体も問題です。
無理に閉じると、保護フィルムが下のケースに当たって、スクリーンを損傷する可能性も。
それに、保護フィルムを剥がす時に、ガラス製のものをディスプレイから取り外す力によって、ディスプレイがまったく機能しなくなるほどのダメージを受けることになると、この投稿でRedditorが説明しています。
そもそもMacBookには、保護フィルムはそこまで必要ではないのです。
iPhoneと違って、MacBookのディスプレイはポケットやバッグの中で表面が晒されているわけではありません。ノートパソコンは、移動中はディスプレイは閉じられているものなので、十分に守られているのです。
もちろん、使っている最中は表に出ていますが、iPhoneよりも大きな筐体に取り付けられているので、落としたりぶつけたりする可能性も低いでしょう。
それでも保護フィルムを使いたい時は
Macでどうしても保護フィルムを使いたい場合は、慎重に選ばなければなりません。
ガラスの保護フィルムは、Macのディスプレイを割ったり、傷つけたりする可能性があり、フィルムの接着剤は反射防止のコーティングを剥がすおそれがあります。
AppleのWebサイトでは、Kensingtonのマグネット式の保護フィルムや、Belkinの取り外し可能な保護フィルムなど、接着剤を使っていない薄い保護フィルムを購入できます。
ただしAppleは、ノートパソコンを閉じる時に、スクリーンとキーボードの間に何も挟まないようにするのを推奨しています。したがって、キーボードカバーも使わないようにしたほうがいいです。
そのような保護フィルムを購入した場合も、MacBookを閉じる前に取り外したほうがいいかもしれません。
Source: Mac Screen Repair, Reddit(1,2), Apple(1,2),