会話に悪戦苦闘していると、「社会性がない」の烙印を押されるかもしれません。

その結果、反社会性パーソナリティ障害(ASPD)かもと思うかもしれません。しかし、この名称はいささか誤解を招く恐れがあります。

実際どのような症状なのか見てみましょう。

反社会性パーソナリティ障害とは何か?

Healthlineで説明する通り、高機能反社会性パーソナリティ障害を持つ人は、通常、仕事をしたり、結婚生活を維持するといった通常の「日常的」行動をすることができます。

メイヨークリニックによれば、反社会性パーソナリティ障害の症状は以下の通りです。

  1. 善悪に対して無関心である
  2. 他人を利用するために絶えず噓をつく
  3. 冷淡、冷笑的で敬意がない
  4. 利益または満足のためを問わず、他人を操作するために魅了したり、機転を利かす
  5. 傲慢で、優越感があり、意固地な性格である
  6. 法律に関連する反復的問題がある(犯罪行為を含む場合あり)
  7. 他人の権利を侵害する
  8. 衝動的である
  9. 敵対心、短気、扇動的、攻撃的、あるいは暴力的である
  10. 他人に対する共感、あるいは他人を害することに対する良心の呵責が欠如している
  11. 自身または他人に対して不要な危険を冒し、安全に対する考慮がない
  12. 人間関係が良好でないか虐待的である
  13. マイナスの結果を考慮することができず、あるいはそのような結果から学ぶことができない
  14. 一貫して無責任である

トニー・フェレッティ博士(心理学者、反社会性パーソナリティ障害の専門家)の説明によると、反社会性パーソナリティ障害は早くて11歳で発現。

行為障害は、通常、最初に幼少期(通常は15歳より前)に発現した後、反社会性パーソナリティ障害になっていきます。

通常は一生にわたる状況によりますが、反社会性パーソナリティ障害の症状によっては、時間をかけて消えていく場合があるものの、これが加齢、あるいは因果関係に対する認識が高まった結果かはいまだ不明です。

人を操るのに巧みで、うわべだけの存在

「重度の症状がなくても反社会性パーソナリティ障害の特徴を持つ人はいる可能性があります」とフェレッティ氏は言う。

「思考、感情や行動が文化から逸脱した持続的パターンに発展すると障害になります。長期的パターンは職業、社会、そして人間関係における機能を妨げて機能不全を引き起こし、長期にわたって続くことになります」というのです。

フェレッティ氏がさらに付け加えるところによると、この障害を持つ人は魅力的で機知に富み、愉快であるかもしれませんが、他人を非難し、自身の行動に対する責任を回避するとともに、人を操るのに巧みで物事の終局を念頭に置く傾向にあります。

もし反社会性パーソナリティ障害を持っているかもしれないと本当に心配しているのであれば、ご自身の生活パターン、特に人間関係に目を向けましょう。この障害を持つ人は、人間関係で悪戦苦闘しています。

というのは、うわべだけ他人とつながっているからです。

重度の障害を持つだけで、一つの悪い人間関係や卑劣な行為が生じるわけではないので、数回他人を軽視して扱ったことが記憶にあったとしても心配する必要はありません。

なお、メイヨークリニックによれば、反社会性パーソナリティ障害を本当に持っている人は自ら助けを求める可能性は低いそうです。

Source: Healthline, Mayo Clinic