ふせんの活用方法については、読者の皆さんも、すでにいろいろご存じかと思います。今回は、そんな定番の使い方から意外なデジタル連携術まで、ご紹介していきます。

使用するのはスリーエム(3M)のふせん「654RP-YN」です。

その1. ブレストの必須ツール

Photo: 舘神龍彦
Photo: 舘神龍彦

活用法として、まず思いつくのはブレインストーミング用のメモでしょう。

これは、以前紹介した情報カードの使い方の応用例です。

最近は情報カードよりも、こちらのふせんを使うやり方のほうがポピュラーになっていますが、考え方の基本は同じです。

使い方は次のとおり。

まず、ふせん1枚につき1つのアイデアを書いて、ボードなどに貼りながら、どんどんアイデア出しをしていきます。

1人でも複数人でもかまいません。アイデアをグルーピングしたり、グループ相互の関係(上下、組合せ、優先順位など)を配置していくなかで見つけたりして、新たな発想を生み出します

この方法は、ふせん1枚に1つのアイデアという原則さえ守れば、すぐにマスターできるやり方です。また応用するとタスクの整理などにも使えます。

その2. ものへのタグ付け

最近、筆者がちょくちょくやっているのが、この「ものへのタグ付け」です。

例えば未読の蔵書が何十冊もあったとしましょう。これを分類するのに使います。

具体的には、ふせん1枚1枚に「未読:心理学」「未読:マーケティング」「未読:ファッション」「既読:兵法」のように書いて、並べます。

そしてそれに該当する書籍を、そのふせんの前に積んでいくのです。ジャンルは、必要に応じてふせんを増やして対応していきましょう。

こうしていくと、本のジャンルの内訳と未読・既読がどんどん明確化していきます。

さらに未読の本は読む順番なども見えてきます。それも手帳や読書管理アプリなどに記録しておくといいでしょう。

本に限りませんが、片付けるときにはワーキングメモリーを酷使します。それぞれの分類や要・不要などをひとつひとつ、頭の中だけで覚えていくのは限界があるので、この方法を使うわけです。

その3. スマートフォンアプリとの連携

スリーエムの「654RP-YN」の特徴のひとつに、スマートフォンアプリとの連携があげられます。

アプリ「Post-it®」(iOS、Android対応)は、「654RP-YN」をはじめとするスリーエムの75mm四方のふせん複数枚を同時に撮影すると、個別に認識アプリ内で再配置やグルーピングができる機能を持っています。

また、PDFやPNG、PowerPointなどの各種形式でエクスポート可能

さらにアプリ内でふせんを生成してメモすることもできます。これを撮影したふせんとグルーピングすることもできます。

非常に多機能で応用範囲の広いアプリです。「654RP-YN」を使う大きな理由のひとつが、このアプリの存在なのです。

万能ツールをどう活用するか

このように、スリーエムの「654RP-YN」は、使い方、応用次第でいろいろな活用ができます。今回紹介したのは、ほんの一例にすぎません。

また、同じサイズの同社の無地のふせんには、水色、ピンク、緑色などのバリエーションもあります。

ふせんという文具のジャンルには、まだまだ面白い製品がたくさんあります。今後も個性的な製品を紹介していければ、と考えています。