日々の生活の中で、考えなければならないことや、対処しなければならないことはたくさんあります。

それだけでなく、気候変動や銃乱射事件といった重大事件も、毎日のようにあふれかえるほど起きています。

そのような日常の中で、私たちはいつも、夕食をつくりながら仕事のメールに返信し、「ケンカはやめなさい」と子どもたちに怒るというマルチタスクに取り組んでいます。

いっぱいいっぱいの状態なのです。

私たちに足りないものは静寂

有名なベストセラー作家で、このほど『Stillness is the Key(カギは静寂)』という新しい本を出版したライアン・ホリデイ氏は、「Tim Ferris Show」のブログで、私たちは誰もが、もう少し「静寂」を必要としていると書いています。

静寂とは、インスピレーションが湧いてくる、あの静かな瞬間のことです。

1歩下がって省察する能力であり、感謝と幸福感のための余地を生み出すものです。

地球上でもっとも強い力の1つです。

私たちはみな静寂を必要としていますが、とりわけ、大きな計画と大きな夢を携えて突き進む人には、静寂が必要です。

静寂を見つけ幸福感を高める方法は?

もし静寂によって感謝幸福感が生まれるなら、私たちは静寂を追い求めるべきです。

ホリデイ氏は、静寂を見つける28の方法を提案しています。その多くは、それほど驚くようなことではありません。

ニュースを見ないようにする、本を読む、身のまわりを片付ける、ボランティアをする、もっと睡眠を取る、携帯電話を置いて別のことをする、などです。

けれども、ある簡単な方法は、あなたもまだ試したことがないかもしれません。ホリデイ氏によれば、それは「自分に問いかけること」です。

たとえば、「これは自分に必要だろうか」と問いかけるのです。欲しいものが手に入ったとして、実際に何が変わるだろうか。

自分はなぜ、まわりの人が考えていることを気にするのか。今日は、自分自身の中で何に取り組んでいるだろうか。

これは5年後に重要だろうか。もし何もしなかったらどうなるだろう。このような問いかけをすれば、頭の中の不安が和らげられ、スローダウンすることができます。

そうすると、静寂の余地が生まれるのです。大切なのは、自分が信じることや衝動に疑問を投げかけることです。

私自身は、ことの大小に関わらず、ありとあらゆる物事への不安が大きくなりはじめるといつも、「これは5年後に重要だろうか」と自問します。

こういう問いかけをさらに1歩進めて、人生でいろいろな問題が出てきて抱えきれなくなった時に、自分自身の感情や思い込みに疑問を投げかける習慣をもつことができます。

子どもが夕食に、週4日マカロニチーズを食べたらどうなるでしょうか。

この締め切りに間に合わなかったら、自分のキャリアに、本当に長期にわたる悪影響があるでしょうか。今、自分をやる気にさせているものは何でしょう。

頭の中で自分に問いかければ、いろいろな考えが渦巻くのを抑えられ、湧き上がる不安をもっとよく分析する余裕ができます。

静寂を手に入れるそのほかの方法

ホリデイ氏はほかにも、静寂を取り入れるためのすばらしい提案をしています。

何も意識せずに、思考を漂わせてみる

短い時間、心を自由にさせるのです。

1分か2分からはじめて、10分、あるいはそれ以上やってみましょう。自分の思考の中から、以前はつかめなかったパターンや目標が見えてくるかもしれません。

自分の価値を見出し、それをしっかり書き留める

自分だけのルールを10個つくりましょう(10個でなくても構いません)。自分にとって一番大切な資質や行動は何でしょうか。

それらを書き出し、いつも見えるところに貼って、自分が優先するものを忘れないようにしましょう。

視野を広げる

世界は広大です。

自分は、小さくて取るに足りない存在ではありますが、より大きなものの一部でもあることを、覚えておきましょう。

宇宙飛行士のエドガー・ミッチェルは、1971年に宇宙に飛び立った時、ごく小さな青いビー玉のような地球を見て、何かが胸に押し寄せるのを感じました。

自分が、すべての人やすべての物とつながっていることを意識し、それらすべてに対する思いがあふれるのを感じた、つまり一瞬で世界を意識したのです。

私たちは1つであり、私たちはこの世界の中に一緒にいる、本当に重要なのはそれだけだと理解すると、身勝手さや自己陶酔は失われます。

それらは、人生で妨げになるものの多くの根っこにあるものです。

飛行機の窓から外を見下ろすたびに、ビルの高層階から下を見るたびに、あるいは星を見上げるたびに、このことを思い出してください。

さあ、静寂とともに進みましょう。

──2019年10月11日の記事を再編集のうえ、再掲しています。

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Source: Amazon, Tim