自身のアップデートや知識のリソースとして欠かせない読書。ただ、膨大な時間や費用を投資しても、「読みっぱなし」では意味がありません。

今回は、読書の体験価値を高めたいと考える方に、脳トレコーチ・Jim Kwik氏が実践する読書術を前後編でご紹介。前編では、読書の際に3つの質問を常に自問することで学習効果を倍速させる方法を伝授しました。

後編では、学習効果を高めるもう1つのポイント:速読について。その重要性と、今日から実践できるTIPSをお届けします。

▼前編はこちら

学びを加速する読書術。自問したい「3つの質問」と、知識を定着させるノートテイキングとは? | ライフハッカー・ジャパン

学びを加速する読書術。自問したい「3つの質問」と、知識を定着させるノートテイキングとは? | ライフハッカー・ジャパン

読むスピードは「理解度」と相関関係にある

これまで脳トレをはじめ、学習効果の最大化について知見や実体験を積み重ねてきたKwik氏。読書からの学習効果を高めるポイントとして、読むスピード(速読)の重要性を指摘しています。

皆さんも過去の読書体験を思い出してみてください。

本を読み進めるうちに集中力が削がれ、ほかのことに気が向いてしまった、眠気に襲われた、という経験をしたことがある人も多いのでは?

同氏によれば、これは読むスピードが遅すぎるからだとのこと。

読むスピードをあげる(速読する)ことで集中力はアップし、集中力が高まることで結果的に理解力も向上するのだそう。Kwik氏が運営するオンライン学習プラットフォームでも、読むスピードが速い生徒がもっとも理解力に優れていると言います。

ただ、速読術については学ぶ機会は少なく、小学生の頃から読書方法をアップデートする機会がない人も多いのが事実。

つまり、速読術=ビジネスパーソンが習得すべき重要スキルと認識し、読書の仕方を常にアップデートしていくことが重要です。

速読を妨げるNG行為。実は多くの人がやっているアレ

Kwik氏は、速読を実践するためには、読書中に頭の中で文章を読み上げる癖を止める必要があると指摘します。

多くの人がやっていることかもしれませんが、脳内で文章を読み上げる=話すスピード以上には速く読めないことになるため、この癖は速読には不向きなのです。

そもそも、単語や文章を理解するために音読する必要はありません。たとえば、以下の単語を見てください。

New York City

上記の単語を理解するために、わざわざ脳内で「ニューヨークシティ」と読む必要はありませんよね?

この単語を見た瞬間に単語の意味は理解できているはず。ただ、これを実際に脳内で発音するとなると、スピードはたちまち落ちてしまうのです。

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頭の中で文章を読み上げないようにするためには?
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