会議や電話がだらだら長引いて、次の予定に影響が出ることが多くはありませんか?
そうなると、次のタスクの作業時間が奪われ、その日に仕上げる予定の仕事が定時までに終えられなくなり、残業して帳尻を合わせる羽目になりがちです。
そのため、私は、何年か前から、ほとんどの会議や電話に「必ず終了する時間(ハードストップ)」を設定することにしています。
これは、私が以前インタビューした人から「次の予定があるので、このインタビューは30分で終えなければなりません」と言われた経験から学んだことです。
事前にそう宣言されると、終わりの時間が決まってしまうので、こちらも限られた時間内に必要なことをやらなければという気持ちになります。実に効果的なテクニックです。
ハードストップを意識する
一定の時間が経過したら会議から退出する必要があることを伝えると、相手はなるべく要点を押さえて効率的に会議を進めようと努力するようになります。その結果、会議やチャットは定刻通りにはじまり、全てがとても効率的に進行します。
一方、「ハードストップ」を設定しないとどうなるでしょう。
午前10時に開始する会議に行ってみると、相手はまだ前の会議から出てきておらず、こちらの会議は5分遅れ、15分遅れではじまることもあります。
そのうえ、やっと会議がはじまるかと思えば、相手がコーヒーや水を飲んだり、秘書と話したりして、また10分ぐらい潰れてしまうこともあります。結局のところ、30分以内に終わるはずの会議が、余計なことで1時間以上かかっていました。
しかし、「私は30分で退出しなければなりません」とあらかじめ宣言しておくと、すべてがはるかに効率的に進みました。
実際に次の予定がなくてもいい
この場合、30分後に必ずしも別のアポがなくても構いません。自分のデスクに戻って仕事をしたり、ランチを買いに行ったりしてもいいんです。
肝心なのは、目の前の会議にどれだけの時間を割けるか相手にはっきり知らせることです。それができれば、こちらの時間を乗っ取られることが減るので、1日を効率的に使えます。予定より長く会議を続けたい時は、もちろんそうしなくても構いません。
しかし、事前に時間制限を設けると、必要なタイミングで会議を退出しやすくなりますし、別のことに使えるはずの時間を失わずにすみます。
自分の時間は適切に、大切に使おう
最近、Fast CompanyにMessageBirdのCOOがこれと似たような話を載せていました。
その記事では、次のようなことをすすめています。
- 自分ができることの境界線を設定する
- 何にどのぐらいの時間をかける必要があるか認識する
- 周囲に以上のことを説明して必ずその予定を守るようにする
- 自分のための時間もつくる
どんなに多忙でも、自分を大事にすることは忘れないようにしたいものですね。
──2019年10月2日の記事を再編集のうえ、再掲しています。
訳: 春野ユリ/Source: Fast Company