めまぐるしく生成されるエンタメコンテンツの消費に疲れたら、パズルなど解きゆっくりと過ごすのもいいかもしれません。machi-yaでプロジェクトを展開するのは、15ピースのミニマルパズルです。「ZIREL」と呼ばれるステンレス製パズルは、創業50年の精密製造加工会社が培った金型加工技術を投入して生まれた傑作。梅モデル、桜モデルと展開してきた「ZIREL」の最新作が、今回の菊モデルになります。

これまでよりもピース数が増えて、「ZIREL」ファンにも解き甲斐がある今作をお借りしてみることにしました。シンプルな15ピース構成にまやかされ軽い気持ちで取り組んだものの、難易度や所要時間の見積もりは大きく外れることに。解いてみてわかったパズルの特徴や魅力をお伝えしていきます。

ミクロン単位で形状を設計

Photo: 山田洋路
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14枚ある菊の花びらはどれも同じように見えてミクロン単位で形状に違いがあり、15ピースすべてが合致するパターンは1通りのみとなっています。とはいえ、必ず正解のあるパズル。あっさり解けすぎたらどう記事にまとめようとの不安のもと着手しましたが、蓋を開けてみるとまったくその逆。どうしても解けないとの課題に直面するはめになりました。

Photo: 山田洋路
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パズルを解くにあたって最初に用いたのが手先の感覚です。正解が1パターンだけのパズルには、1ピース目を当てはめた時点でなんらかの違和感が表れるんじゃないかと考えました。しかし、さすがは金型加工技術の結晶「ZIREL」、チープな南京錠なんかとはわけが違います。言語化不可能な人間の能力を総動員してみましたが、微細なフィット感の違いも感じ取ることができませんでした

Photo: 山田洋路
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そうなると頼るべきは視覚のみということになります。「ZIREL」のピースは裏表も見分けがつかないことから、膨大な並べ替えパターンから物理的にハマらないもの、スキマの大きなものを排除していきます。

ところが、隣り合ったピースの隙間が0.003mm(一万円札の約30分の1)との精密さを誇る「ZIREL」では、相当進んでからでないと誤りに気づかないこともしょっちゅうです。

時間を忘れて集中できる

Photo: 山田洋路
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なかには最後の1ピースがどうしてもハマらないといった事態も。パズルがほかの素材なら無理にでも押し込めたいところですが、ステンレス製の「ZIREL」ではそうもいきません。これはジレッたい!

Photo: 山田洋路
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パズルを解いていると時間を忘れて集中できます。気づくと累計30時間以上が経過していました。注意が分散しがちなタスクに溢れる日常において、これほど集中できる趣味はあまりないかも。1日の終わりに「ZIREL」に向き合えば、瞑想のごとく気持ちが整えられて良いです。ただし、寝食を忘れない程度にセーブが必要です。

ベースが自重で降りていく精密さ

Photo: 山田洋路
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さらに時間をかけてじっくり解きたいところですが、今回は記事の納期があることから「ZIREL」を製作した担当者の方から解き方の“コツ”を教えていただき、完成に漕ぎつけることに。観察力とパズルに関するセンスがある方なら、もう少し早く気づくんじゃないでしょうか。

それにしても、精密なピースが残らず合致し、ベースが自重でゆっくり降りていき花びらと同化する様は感動的です。

Photo: 山田洋路
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1ピースずつ、スモールステップで進んでいくときの達成感はなんともいえないものが。時間をかけて完成に近づいた段階で行き詰まり、また1から構築…との絶望体験は、レジリエンスやメンタルタフネスを養うのにもってこいです。

完成したままの状態で保存しておきたい時は、付属の桐箱が活用できます。完成品をこれに収めると高級感が増して、プレゼントとしても喜ばれるんじゃないでしょうか。


「ZIREL」の菊モデルは現在machi-yaで支援を受け付けています。執筆時点では一般発売予定価格の25%OFF、27,225円(消費税・送料込み)のリターンが選択可能な状況。「ZIREL」のこれまでのモデル、梅と桜についても特別価格でオーダー可能なので、お好きなものに挑戦を。よりお得なセット購入のリターンも用意されていますよ!

「ZIREL」についてもっと詳しく知りたいという方、以下のWebページをチェックしてみてください。

>>パズルマニアも大注目!!”世界最難易度”を目指した「たった15ピース」のパズル

Photo: 山田洋路

Source: machi-ya