信じられないかもしれませんが、プレゼンをすることに喜びを感じる人たちがいます。

プレゼンをするという行為が大好きで、まったく躊躇しません。

そういう人の多くは、人前で話すことが得意になり、場合によってはそれを職業にするようになることもあるのです。

一方、人前で話すことに苦手意識を持っている人もいます。そういう人は、人前で話すと、心臓がバクバクしたり、恐怖を感じたり、あるいはもっとひどいことになってしまうことも…。

どれだけ練習や準備をしたかにかかわらず、体調を崩してしまう人もいます。

そして一番多いのは、その中間の人たちです。この記事を読んでいるあなたも、ここに属するのではないでしょうか。

人前で話すことは、好きでないけれど、それで体調が悪くなることもありません。得意ではないけれど、なんとかやれます。たまに声が震えたり、時間をオーバーしたり、小さすぎるフォントのスライドを使ったり、途中で聴衆に退出されることがあるにしてもです。

自分がその中間のグループに属していると思うのは、あなたは1人ではありません。ほとんどの人が、人前で話すことに多かれ少なかれ苦手意識を持っています(あるいは、経験不足です)。

しかし、人前でうまく話せるようになる基本的でシンプルな方法があるので、いくつかご紹介しましょう。

1. スライドの作成からはじめない

上司やクライアント、先生からプレゼンを頼まれた時、まずはスライドショーのデッキを開くのが一般的。

ですが、前回のプレゼンからスライドを入れ替えたり、いちから新しいスライドショーのプレゼンをつくりはじめたりするかもしれませんが、どちらもやってはいけません。膨大な時間が無駄になります。

なので、まずはプレゼンの構想を練りましょう。30分ぐらいかけて重要ポイントを書き出してみるのです。

先にプレゼンの構図をつくってしまうと、はるかに簡単かつ迅速にプレゼンを組み立てられるようになります。

2. 知識の披露より「聴衆が必要としていること」にフォーカス

多くのプレゼンターは、聴衆を自分と同じレベルまで理解させようとしましたが、これはほとんどの場合、間違っています。

聴衆はプレゼンターと同じ量の情報を必要としているわけではなく、プレゼンターの頭の中にあるものを、聴衆の役に立つものに変換してほしいのです。ですので、要約して簡潔にしましょう

「このトピックについて知る必要があることを3つ厳選するとしたら?」や「このプレゼンのあとに、記憶してもらいたいことを3つ厳選するとしたら?」と自問してみるのです。

多くの場合、役立ちますよ。これにより、自分中心でなく聴衆を中心にして考えていけるようになります。上記の自問の答えが出れば、プレゼンはさらに簡単に組み立てられるはずです。

3. スライドの見た目やプレゼンの構成はシンプルに

プレゼンの構成を考えすぎないようにするために、導入部、2~3個の要点、結論という観点で考えてください。どれも、聴衆に知ってもらいたいことを伝えるためにもっとも重要なものにしましょう。

スライドにテキストを入れるときは、長い文章は避け、1枚のスライドに複数の段落をつくることは絶対に避けてください

聴衆はスライドを読みながら同時に話を聞くことはできません。スライドはひと目で理解できるものにすべきで、写真やグラフィックにすることが理想的

テキストを入れる場合は、フォントを18~20ポイント以上にし、1枚のスライドに5つ以上の箇条書きを入れないようにしましょう

プレゼンを計画する際には、似たようなシンプルな言葉で考えてみるのです。以下の古くからあるパブリックスピーキングモデルを参考にしてください。

  • これから何について話すか伝える(導入部)
  • 話す(2〜3個の要点)
  • このプレゼンで伝えたい趣旨を話す(結論/聴衆に覚えていてほしいこと)

スピーカーは自分が話すべきことを記憶し、聴衆はそれに沿って話を聞けるようになるのです。そして、プレゼンの構想がシンプルなほど聴衆の記憶に残る魅力的なプレゼンになります。

4. 人前で練習して時間を計測

一番良くないのは、1人で机に向かいながら、頭の中でプレゼンのリハーサルをすること。人前で大きな声で話さなければならないのですから、1人で考え込んでリハーサルしても時間の無駄です。

話すことが決まったら、友人や同僚の前で練習してみましょう。練習の際には、観客になってくれる人に時間を計ってもらうと、プレゼンの時間管理がしやすくなるのです。人前で話すことは、ほかのスキルと同じで、やればやるほど楽にできるようになります。

プレゼンのあとに質疑応答の時間が設けられている場合は、質問に対する答え方も練習しておきましょう

その場で答えられないことを聞かれることも想定して、「わかりません。でも、調べてあとでお返事します」というような答えも用意しておくと良いですね。

5. 本番で緊張しないために

どんなに準備しても、本番では緊張してしまうものです。気持ちを落ち着ける方法の1つは、このプレゼンはほんの一瞬で終わることを思い出させる写真、記念品、マントラを見つけること

人生には、プレゼンよりも大切なことがあるはずです。本当に大切なことを思い出させてくれるもの(家族の写真、有意義な旅行の小さな記念品、気持ちが落ち着く曲など)があると、緊張が緩和されてメッセージをうまく伝えられるようになります。

プレゼンすると思うと、気が重くなるかもしれませんが、準備と練習に時間をかけることでずいぶん楽になれるはずです。

そして、「人生にはプレゼン以上に大切なことがあり、プレゼンなんて大したことじゃない」と広い視野で考えられると、ストレスをさらに軽減することができますよ。

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