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「コンサル脳を鍛える」中村健太郎

2023/03/30公開 更新
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「コンサル脳を鍛える」中村健太郎


【私の評価】★★★☆☆(77点)


要約と感想レビュー

コンサル脳とは?

コンサル脳とは?と考えながら読みました。最近「脳」がはやっているので、こんなタイトルになってしまったのでしょう。内容としては、経営コンサルタントの仕事の基本を教えてくれる一冊でした。この本ではコンサルタントの基礎的なビジネススキルを「日本語」「論理」「コミュニケーション」に分けています。


「日本語」は単純に、わかりやすい文章を書く技術です。これは私も不得意だったので、このメルマガを書き始めたという事情があります。「論理」は漏れなくダブりなくのMECEや、演繹・帰納・仮説思考などです。「コミュニケーション」は、顧客対応のコツと理解しました。


・仮説推論(アブダクション)・・飛躍した仮説を立て、その事象を証明することができたら、その仮説の正しさを認める(p126)


しゃべるのを止める

興味深かったのは、コミュニケーションでの「聞く」技術です。著者が若手と打ち合わせに行くと、まずやることは若手がしゃべるのを止めるということです。頭の良い人は思わず、顧客の前で話し続けてしまうのでしょう。しゃべるのを止めるということは、顧客の話について興味を持って聞くということです。聞くことは、相手を理解するために必須の技術なのです。


コンサルタントは客商売ですから、著者のお勧めは「コミュニケーションの相手を、恋人のように好きになる」ことです。人はロジックだけでは動かないのです。相手のことを思う気持ちが、相手に波動のように伝わるのでしょう。また、人を動かす、説得する技術を高めるためにはロールプレイを行うことで、「説得する側」「説得される側」で経験を積み重ねることが効果的とのこと。試してみたいと思います。


・コミュニケーション・・相手の話を聞く・・相手を理解すること(p149)


仕事は仕事の中で学ぶ

仕事は仕事の中で学ぶのが一番効果的である、という著者の考えに賛同します。私も新入社員のときには、上司から書類を真っ赤に修正してもらいました。一番ハードルが高いのは「日本語」ではないでしょうか。次が「コミュニケーション」です。修行は続くのです。


基礎的な一冊ということで★3としました。中村さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・マトリックスのフレームワークも、縦軸と横軸に何を持ってくるか、それが決め手であり、それもまた、一つの飛躍した仮説(p127)


・エトスによる説得・・「自分たちと同じ価値観を持っている」と思わせる(p164)


・学び方・・・実践して、フィードバックを受ける(p179)


▼引用は、この本からです


【私の評価】★★★☆☆(77点)


目次

第1部 コンサル脳をつくる三大基本スキル
第2部 コンサル脳を鍛える錬成ドリル



著者経歴

中村健太郎(なかむら けんたろう)・・・株式会社FIELD MANAGEMENT STRATEGY 代表取締役社長CEO。エリース東京株式会社 代表取締役社長CEO。公益財団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ) ストラテジーダイレクター。学校法人西軽井沢学園 理事。1978年生まれ。中央大学卒業後、フューチャーシステムコンサルティング(現フューチャーアーキテクト)に入社。その後ローランド・ベルガーで戦略コンサルタント、ボストン コンサルティング グループ(BCG)でプリンシパルを務め、2016年アクセンチュアに転職。ストラテジーグループの通信・メディア・ハイテク業界のアジア太平洋・アフリカ・中東・トルコ地区統括やインダストリーコンサルティンググループ日本統括などのリーダーシップロールを歴任。2022年8月より現職。


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