若いうちに準備しないと寂しい老後になる

2023年2月で80歳になった。誕生日は北陸で過ごした。以前から計画していた2泊3日のグルメ旅である。

石川県七尾市では、1年前からでないと予約が取れないと言われている料理店。富山では、日本で今一番勢いのあるミシュラン1つ星の寿司屋や、日本を代表する著名料理人の弟子が開く和食店で舌鼓を打った。特に富山の岩瀬は今、飲食店が狂い咲いていて、腕のあるイタリアンや和食の料理人が全国から集まっている。最高のグルメ旅だった。

80歳になっても毎日楽しい人生を送るには秘訣がある。老後を楽しむのに必要なのは「体力」「友達」「スキル」の3つ。それらはお金で買えず、一朝一夕に身につくものでもない。何十年も前から準備してこそ、豊かな人生後半戦を過ごせるのだ。

屋外でジョギングをする老夫婦
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準備しないまま定年を迎えると、待ち受けているのは寂しい毎日だ。多少なりとも体力があるうちは、日本百低山にでも登るかもしれない。しかし、体力は年齢とともに衰える一方だ。現役のときからしっかり体を動かしておかないと、体力が尽きるのも早い。そのうち遠出が億劫になってしまう。

遠出がきつくなった人は、犬の散歩に生きがいを見出しがちだ。実際、郊外の住宅地は犬を連れて歩く高齢者ばかりだ。ベランダで蘭の栽培、というパターンも多い。