いよいよ新年度。社内外で初対面の人と会話をしたり、営業先が変わったりする人も多いでしょう。「印象を良くしたい」と思ってもなかなか難しいですが、もし10秒で人の心が操れる方法があるなら知っておきたいと思いませんか?

今回は『10秒で人を操る心理術』(PHP文庫)より、すぐに取り入れられるヒントを紹介します。

意識せずとも、他人は相手を操りながら生きている

本書の著書は、心理学者の内藤誼人(よしひと)さん。これまでにも社会心理学の知見をベースに、ビジネスシーンに生かす方法を著書などで発信しています。

言葉づかいや表情、身振りなどの一端に科学的根拠に基づいた心理学のエッセンスを用いれば、仕事も人間関係も、交渉、プレゼン、ひいては恋愛も子育ても「全部、うまくいく」と内藤さん。

最初の挨拶の一言だけで。

タイミングよく発せられた言葉ひとつで。

ちょっとだけ見せた笑顔のひとつで。

かすかな身体の動きひとつで。

これだけで、あなたの「説得」が成功するかどうかが決まってしまうのだ。

(『10秒で人を操る心理術』4〜5ページ)

ここでいう「説得」とは、何かを頼んだり命令したりして、自分の主張を相手に理解してもらい、自分の思い通りに動かそうとすること。「私たちは、意識せずともコミュニケーションを通じて、他人を操りながら生きている」と内藤さん。

「人を操る」というと「そんなつもりじゃない」などと嫌悪感を示したり、「頭の回転に自信がない」「口が達者じゃない」などと臆したりする人もいるかもしれません。

しかし、これから紹介するのは心理学の科学的根拠がある方法。人間関係の悩みを解決する一助になると思えば、知っておいて損はないはずです。

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人を「説得」する3つの方法、具体的には?
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