職場をより良くするために、今すぐできることがあります。努力はほぼ不要で、お金もまったくかかりません。仕事仲間の仕事の効率が上がるだけでなく、機嫌も良くなります。ひいては、あなたの気分も上向くでしょう。
そのためにやるべきことは1つだけ。同僚たちのがんばりを認めて心から感謝するのです。もっとシンプルに言いましょう。ポジティブなフィードバック(評価)を同僚に与えるのです。
これは、誰でもできる有意義な行動であり、目に見える形で職場に良い影響をもたらすことができます。おまけに、仕事の質の向上にもつながります。
複数の研究で、同僚から認められている、尊敬されていると思っている社員のほうが、優れた仕事をすることがわかっています。互いを認め合い、尊敬し合うことは、健全で生産性の高い職場の基礎なのです。
「ポジティブなフィードバック」の習慣を広めるコツ
問題は、人々がそうしたことをあまり行わないことです。それはなぜなのでしょうか?
その理由をさまざまなチームのメンバーに聞いてみると、いろいろな反応が返ってきます。「どう言えばいいのかわからない」「そうすることに抵抗感がある」「何か裏があるのでは、と勘繰られそうな気がする」などなど。
こうした反応が返ってくるのは、たいてい互いを認め合う習慣が根付いていないチームです。ポジティブな言葉をかけられると、つい疑ってしまうのです。中には、それを欠点の指摘と受け取ってしまう人さえいます。
でも、安心してください。こうした状況を逆転させるのは簡単です。
ポジティブな言葉をかけられる機会が増えるにしたがって、言われる側はそれを素直に受け入れるようになっていきます。
そして、そうした姿勢は、たいてい人から人へとどんどん広がっていくものです。
ポジティブなフィードバックを耳にしたことのない職場であっても、心配はいりません。賛同してくれそうな同僚に提案してみましょう。
そして、協力しあってまずはその小さな輪からこの運動を始めましょう。互いに競い合いながら、この運動を外へ広げていけばいいのです。
コツは、小さくはじめて、互いに認め合う社員の輪を少しずつ大きくしていくこと。そうすれば、おのずと職場全体へと広がっていくはずです。
では、こうした流れをつくる際に気をつけるべきポイントをいくつか見ていきましょう。