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数字で示せ(定居美徳 著、すばる舎)の著者は、「数字で話す」ことは仕事をするうえでとても重要だと断言しています。それは数字が、世界のビジネスにおける「共通言語」だから。

言葉が分からなくても、数字なら世界中、誰でも分かります。

ミスなく、ムダなく、すぐに伝わるので、言語・立場・経験の違いを簡単に乗り越えられます。

相手と自分が目標に合意し、最高の結果を出せるのです。

あなたの脳をコピーするかのように、問題・ゴールを一瞬でイメージさせて、相手を動かす。しかも自分の仕事もすぐに終わらせることができる最強のツール。

それこそが「数字」なのです。(「はじめに」より)

そこで本書は、“数字という「共通言語」を使いこなし、仕事で成果を出す”ことを目的としているわけです。

しかし、「数字で示す」=「数字を使ってうまく話す」ことは当たり前でありながら、多くの人ができないことでもあります。

著者によれば理由は3つ。ひとつ目は、学校の数学と仕事で成果を出す数字はまったく別だから。「数字で話す」ために必要なのは難しい数字ではなく、誰にでもわかるシンプルな数字なのだそうです。

次に、数字への「間違った思い込み」。「数字は正しくなければならない」という思い込みは捨てるべきだということです。

そして最後は、「成果を出す」ための実用的なコツを知らないから。まずは「いつ・いくら・何%」を押さえ、次に数字で話すための「型」を身につければ、数字にまつわる悩みを解決できるというのです。

きょうは第2章「数字で話すシンプルなコツ」に焦点を当て、これら3つについて詳細を確認してみることにしましょう。

数字で話すのは、3つのポイントだけでいい

ビジネスにおいては、あらゆることを数値化することが可能。とはいえ、必要以上になんでも数字にすればいいというものでもないようです。なぜなら、数字を増やすほど判断材料が増え、相手が混乱してしまうこともあるから。

「数字で話す」目的は、相手を動かすことです。

そのためには、必要な数字だけを話すことが大切です。

それが「いつ(時間)、いくら(お金と量)、何%(可能性)」なのです。

なぜなら、この3つを話せば、相手は「動く」か「動かない」を選べるからです。(72ページより)

だとすれば、「いつ、いくら、何%」を数字に置き換えるにはどうしたらいいのでしょうか?(72ページより)

時間を数字に置き換える

「数字で話す」第一歩は、時間を数字に置き換えること。それはビジネスにおいてもっとも大切であり、地球上の人類全員が平等に持っているもの。1日を25時間にできる人はいませんから、数字の中でも、時間はとくに「共通言語」にしやすいというわけです。しかも、それは簡単なこと。

頭にイメージした時間に置き換えるだけでいいんです。

「すみません。○○さん、15分時間ありますか?」

逆に、あなたが「ちょっといい?」と言われたら、どうすればいいでしょう?

シンプルです。このように、あなたが数字に置き換えて返事すればいいのです。

「はい。15分であれば大丈夫です」(77〜78ページより)

時間を数字に置き換えると、減ることが3つあるそうです。

まずひとつ目は、上司のイライラ。完成の予定時間を数字で示せば、上司がイライラすることもなくなるわけです。

ふたつ目は、自分の残業。いうまでもなく、締め切りを数字で確認できれば残業を減らせるのです。

そして最後は、時間のムダ遣い。たとえば打ち合わせも、何分と決めておけば必要なポイントに集中できるのです。(76ページより)

「いくら」で認識の違いを明確に

次に「いくら」について。そのことを相手に伝えるのは、少しばかり勇気のいることでもあるでしょう。いうまでもなく、自分の示す価格が、相手の期待と違っている場合も考えられるからです。しかしそれでも、著者はこう断言するのです。

あなたの「いくら」は、相手の「いくら」と、違っていて当たり前なのです。

共通言語である、「数字で話す」目的は、相手とぴったり合うだけではありません。

相手との違いを明確にすることも、「共通言語」の目的なのです。

てんびんをイメージしてください。

一方に、あなたの仕事や商品、もう一方に相手が支払うお金があります。

それがぴったり釣り合ったときに、はじめてビジネスが成り立つのです。(87ページより)

「いくら」を決めて話すことには、最初のうちは抵抗があるでしょう。しかし、数字で「いくら」と自分の価値を伝えていくうちに、価格に見合う自分ができるものでもあります。

「いくら」を明確化することで自分の本当の価値がわかり、そこにお客さんが集まって、売り上げや収入も増えていくわけです。(87ページより)

間違うのが怖ければパーセントを

どれだけ成功するかイメージして何%と話せば、数字で話す抵抗がなくなります。

なぜなら、パーセントは、間違えてもいいからです。

たとえ正しいパーセントでなくても、数字で話さない場合と比べて、より価値のある情報を相手に伝えることができるのです。(92ページより)

未来のパーセントはあくまで可能性なので、間違えてもいいわけです。たとえば上司から「きょうのお客さん、契約できそうか?」と聞かれたとき、「いけそうです」と答える代わりに「75%契約できると思います」と答えれば、結果として契約に至らなかったとしても、残りの25%が実現しただけだということになります。根拠なく「いけそうです」と伝える余地も説得力があり、したがって上司の印象も悪くはならないわけです。

なお、「必ずしも正しいわけではないパーセント」で話すべき理由は次の3つだそう。

① 相手とあなたに共通言語(共通の認識)が生まれる

② 成功の可能性を上げる、または失敗するリスクを下げるための協力が得られる

③ 予想と違う結果が出たときに、理由を考えられる。次に話す精度が上がる。(95ページより)

つまりパーセントで話すと、数字で話すハードルが下がるのです。(92ページより)

このように、本書に提示されている考え方はとてもシンプル(にして説得力抜群)。だからこそ著者は、「数字で話し」、仕事で成果を出すためには「小学校の算数がわかれば充分」だと断言するわけです。そこで、ぜひともここに示されたノウハウを身につけたいところです。

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Source: すばる舎