旅行を楽しいと感じるか負担に思うかは、その人の性格や旅の目的によるところも大きいですね。

楽しい休暇もつまらない出張でも、1つ言えることは、ホテルはあなたの安息の場所だということ。ホテルの部屋は、長い1日の終わりに体を休めたり、日焼け止めを塗ったり、あるいは大事なプレゼンの練習をしたりするところです(ミニバーも楽しみの1つ)。

「ホテルの部屋なら安全」は間違い

ただし、ホテルの安全とセキュリティに関しては、やや不満が残る部分も。

当然ながら、ホテルのドアには錠とデッドボルトが備え付けられてあり、さらにはチェーンやU字ロック、かんぬき錠で、より安全性を高めているところもあります。

しかし、これらのセキュリティ設備はいずれも大量生産されたものなので、物理的にあるいは特殊なツールを使えば容易に突破されてしまいます。スタッフの出入りや避難がスムーズに行なえるよう、ホテルのドアは比較的簡単に開錠できるよう設計されているからです。

そして、どのホテルチェーンでも警察の介入を非常に嫌うので、どの程度犯罪が起きているかは一般客は知る由もありません。

ホテルの滞在時には「特に何もしなくても安全」という考えは捨て、備え付けの装備だけに頼らないようにしましょう。ホテルのセキュリティに関する3つのチェックリストをご紹介しますので、これを参考に、しっかり休息の取れる滞在を目指してください。

部屋全体をしっかり点検する

ホテルの部屋での安全性を高めるために、まずするべきことは、荷物を解く前に部屋全体をチェックすること。

1. 逃げ道を確保する

部屋に入るとき、まずはスーツケースでドアを開けたまま、逃げ道を確保します。

2. クローゼットやベッドの下、カーテンの裏をチェックする

人が隠れていないか、ひととおり点検します。被害妄想的に聞こえるかもしれませんが、自分1人で何の対策もないときに、犯人が隠れていたことに気づいても遅いのです。

3. ドアのロックをチェックする

ホテルのロックは解除しやすいのは確かですが、それでもロックが壊れていたら部屋を替えてもらうようリクエストするべきです。バルコニーや引き戸のあるベランダがあれば、そのロックもチェックしましょう。

4. のぞき穴をチェックする

ドアの外が何にもさえぎられずに広く見えることを確認し、のぞき穴を何かでふさいでおいてください。ポスト・イットでもテープでもかまいません。

セキュリティを強化する

部屋のチェックが完了したら、次はドアのセキュリティを強化しましょう。

ホテルのロックは頑丈でないうえ、ホテルスタッフも自由に出入りできるので、ドアの安全は自分で確保する必要があります。簡単でおすすめの方法はこちら。

ドアストッパー

簡単なゴム製のものから、アラームを内蔵した高機能のものまで、多岐にわたります。ストッパーのメリットは、コンパクトかつ取り付けやすいこと。簡単に荷物に収納できて、どんなドアにも取り付けやすく、ドアロックが解除されてもドアを開けて押し入られるのを防ぐことができます。

ポータブルドアロック

2つめ(または3つめ)のロックを備え付けられる装備も各種販売されています。また、ロック・ロッカーデッドボルト・ストラップのようなものをかければ、誰かが施錠を解こうとしてもデッドボルトが開かないようにすることも可能です。

手元にこれらのアイテムがなく(あるいは持参するのを忘れて)不安なときは、ほかにも使えるワザがあります。

セキュリティ対策を徹底する

これまでご紹介したセキュリティ対策はいずれも室内にいることを前提としたもの。部屋の点検とドアロックの強化ができたら、次は、部屋の外でも安全に滞在するためのヒントをいくつか見てみましょう。

キーカードの封筒を捨てる

ホテルのキーカードが部屋番号の書かれた封筒に入っていたら、封筒は捨てましょう。外出中に、滞在しているホテルの名前や部屋番号を他人に見られることは極力避けたいものです。

信用していても、確認を怠らない

不意にドアをノックされ、ホテルのスタッフだと名乗られても、フロントに確かめるまではドアを開けてはいけません

たとえ相手があなたの名前を知っていても、侵入するために偽装している可能性も。不用意にすぐドアを開けてしまっては、どんなポータブル・ロックを備えていても意味がありません。

貴重品に注意

外出している間は、部屋のセキュリティを守るのは難しいので、なくなったら困るものは部屋に置かないように。

部屋にセーフティーボックスが備え付けられている場合はそれを利用するのもいいですが(とはいえ、誰がその鍵を持っているかわからないうえ、ホテルのセーフティーボックスはそれほど安全とは言えません)、貴重品はフロントに預けるほうがいいでしょう。

一番良いのは、なくなったら困るものは、部屋を出るときは肌身離さず持って出ることです。

Source: YouTube, Condé Nast Traveler, Bob Vila, Gcfhotel.net, Reader's Digest