マラソンを見ていると、時間が経つにしたがって、ランナーたちがパック入りのジェルを吸いつつ、エネルギーを補給している光景に出くわします。
マラソンであれ、ハーフマラソンであれ、あなたも長距離走の大会出場を目指しているなら、途中で燃料補給すれば、それがいい結果につながるかもしれません。
では、燃料補給が必要になる距離はどのくらいで、補給頻度はどのくらいが適当で、何を食べればいいのでしょうか?
これらの疑問にお答えします。
長距離走の途中で、エネルギーを補給すべき理由
三大栄養素、つまり脂質と炭水化物、たんぱく質のうち、その人の運動能力にいちばん大きな影響を与えるのは炭水化物です。
私たちの筋肉は、炭水化物をグリコーゲンとして蓄えます。
炭水化物は血流中にも存在しており、これを「血糖」と言います。運動中の私たちの体は、これら2つ(グリコーゲンと血糖)をエネルギー源にしています。
短時間の運動なら、グリコーゲンの量が十分なので、最後まで保ってくれるでしょう。ですが、何時間にも及ぶランニングとなると(ハイキングやサイクリングなどでもそうです)、その人が望むペースで筋肉を動かし続けるには、炭水化物がもっと必要になります。
運動のパフォーマンスを高めたり維持したりするために途中で食べることは、よく「燃料補給」と呼ばれます。
では、長距離走に燃料補給は必要なのでしょうか? 厳密に言うと、その必要はありません。私たちの体は、食べようが食べまいが、長時間動かせるようにできています。
ですが、体内で供給される炭水化物の量が減ってくると、体はだるさを感じて、スピードが落ちてきます。また、走り終わったあとの回復に時間がかかる場合があります。
いつも空っぽの胃で長距離を走っている人は、次に走るときに、燃料補給をしてみてください。疲れ方が全然違うことに気がつくでしょう。