働き方の多様化で、出社と在宅のハイブリッドワークにとどまらず、自分が好きな街や生まれ育った街へ移り、環境を変えて自分の可能性を広げたいと願うビジネスパーソンが増加。そのあと押しに力を入れる企業も少なくありません。

今回ご紹介するのは、テクノロジーとチームの力で世界中の企業や行政機関に対して、戦略策定からシステム構築まで幅広く提供する「アクセンチュア」の例。

アクセンチュアは日本各地に異なる特色を持つ地方拠点を有していますが、福岡にはオペレーションサービスの拠点「AIO福岡」(アクセンチュア・インテリジェント・オペレーションセンター福岡)と、テクノロジーサービスの拠点「ATC福岡」(アクセンチュア・アドバンスト・テクノロジーセンター福岡)の2つの拠点を構えているのが特徴。

両者が協働し、「人間とマシンの協働」によるハイパーオートメーション(超自動化)を実現しています。

今回は、アクセンチュアに転職後、社内異動制度を活用して東京から福岡へIターン(※)したアクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部の田邊さんにインタビュー。活躍の地を福岡に移し、身につけたことや現在の仕事のやりがいについて聞きました。

※Iターン:出身地とは別の土地に移住すること

アクセンチュアでなら、業務課題の解決スキルを身につけられると思った

アクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部 リビングシステム テクノロジー グループ 田邊さん
アクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部 リビングシステム テクノロジー グループ 田邊さん

──田邊さんは2018年3月にアクセンチュアに中途入社されたそうですね。転職しようと思われた経緯を教えてください。

田邊さん(以下、田邊):前職は電子機器メーカーの事業企画部で会議の議事録作成や、事業成績のレポート作成などの業務を中心に行なっていました。

安定した企業で業務にも不満はなかったのですが、これから10年後15年後、自分が市場価値のある人材として活躍するために汎用性のあるスキルと経験を身につけておきたいと思い、転職を考えるようになりました。

転職活動を進めるなかで、強く心惹かれたのがアクセンチュアの求人でした。

前職では業務上の課題を見つけても、解決策を提案・実行するスキルがないことにもどかしさを感じていましたが、世界中のあらゆる企業の課題解決を担うアクセンチュアでなら、私が望むスキルと経験を得ることができると思ったからです。

入社後はオペレーションズ コンサルティング本部に配属されました。

移住先に選んだのは、ゆかりのない福岡。その理由は?

──アクセンチュアへの入社から約5年後、福岡のテクノロジーサービスの拠点「ATC福岡」に異動の希望を出したのですね。福岡にはゆかりもなかったそうですが…

田邊:はい、福岡どころか九州ですら未踏の地でした(笑)。でも以前からずっと、東京以外の土地で働いてみたいという思いはあったんです。

──実際に暮らしてみてどうですか? 福岡の魅力は?

東京や大阪に比べたら規模は小さいかもしれませんが、さすがは九州の中心地。公共サービスや商業施設、交通といった生活のための機能が集約されたコンパクトシティで、生活に不便な点はまったくありません。

私の家から20分ぐらいで福岡空港に行けるので、東京の実家へも頻繁に帰っています。食事は安くておいしいですし、人があたたかい。会社へは歩いて通っているので通勤ラッシュがないのもいいですね(笑)。

福岡拠点の廊下には福岡の特産品や銘菓などが展示されており、地元への愛着が垣間見える
福岡拠点の廊下には福岡の特産品や銘菓などが展示されており、地元への愛着が垣間見える

福岡でのミッションは「超自動化」を実現すること

──ATC福岡が掲げていること、ミッションについて教えてください。

田邊:もともとオペレーションズの拠点「AIO福岡」が立ち上がったところへ、新たにテクノロジーの拠点「ATC福岡」ができたという経緯があります。テクノロジーサービスとオペレーションサービスの両方を兼ね備える先端的な拠点です。

ATC福岡のミッションとしては大きく2つ。1つは「インテリジェントオペレーションの加速」です。業務のさらなる高度化や効率化において、テクノロジーの力は不可欠です。

ATC福岡では、RPA(Robotic Process Automation/さまざまな作業をAIやロボットに代行させること)やAI(Artificial Intelligence/人工知能)のみならず、クラウドやプラットフォームソリューションなどのさまざまなテクノロジーを駆使して、インテリジェントオペレーションを加速します。

もう1つは「テクノロジービジネスの拡大」。福岡や九州のお客様はもちろん、首都圏・関西圏のお客様の支援をテクノロジー面からより強化し、ビジネスを拡大していくこと。そのために、優秀な人材の確保と育成も重視しています。

これらを実現するために、AIO福岡とATC福岡は密に協業しています。

自動化だけでなく、業務の見直しを含めたトータルでの効率化を目指す

──現在所属されている「テクノロジー コンサルティング本部 リビングシステム テクノロジー グループ」とはどんなチームなのでしょうか。

ATC福岡のなかでも、技術領域の業務では多岐にわたるのが、私が所属している「リビングシステム テクノロジー グループ」です。「リビングシステム」とは「進化し続けるシステム」を意味するアクセンチュア独自の言葉で、テクノロジー コンサルティング本部における専門別グループの一角として設置されました。

リビングシステム テクノロジー グループの特徴は、オペレーションズ コンサルティング本部と非常に近い立ち位置にあり、ともにハイレベルな業務効率化や自動化を目指していることです。

お客様から課題を抽出・分析し、提案するのはオペレーションズ コンサルティング本部のメンバーの役割ですが、ソリューションの開発や導入はテクノロジーのスキルを持ったリビングシステム テクノロジー グループが担い手となります。

組織横断でお互いのスキルを補い合い、両者が別の視点から物事を捉え、お客様の業務課題を解決しながらハイパーオートメーション(超自動化)に注力できるというのが、福岡拠点の強みだと考えています。

──そのなかで、田邊さんはどのような業務を担っているのでしょうか。一例を教えてください。

田邊:長く手がけてきたのは人事系の仕事です。

たとえばお客様企業において、これまでは人力で行なってきた「社員が申請した定期券の経路をネットで検索して調べ、最適なルートを提案し直す」という業務を、ロボット(RPA)が自動で実施する仕組みをつくります。自動化の前段階として申請審査のルールが複雑化して自動化しにくいといった場合は、ルールそのものの変更にも踏み込みます。

社内に多くある定型業務に対し、RPAなどを用いたツールを開発しつつ、業務の見直しや、時には必ずしも必要ではない業務の廃止も含めたトータルでの効率化の検討を行なっています。

業務を効率化・改善していくという点では、RPA以外にも、Excel VBA、Power Platformなどのノーコード/ローコードツールを用いることもあれば、カスタム開発を行なったり、Chatbotを含むAIソリューションやServiceNowなどのプラットフォームを導入したりする場合もあります。

さらに、業務効率化につながるデータ分析や業務分析などを専門に手がけるチームもあります。

本来、課題についてお客様とコミュニケーションするのはオペレーションズ領域の役割ですが、テクノロジー領域の担当者も、業務現場の様子を見せてもらったり、実際に業務にあたっている人事担当や経理担当の方からお話を聞いたりすることで、より現場の状況に合った開発が可能となり、さまざまな改善のアイデアが拾えるように思います。

そういった点も、テクノロジーとオペレーションズのメンバーがともに「業務の超自動化」を進めることのメリットだと感じていますし、テクノロジー領域に従事する人にとってやりがいや達成感を感じられる部分でもあります。

挑戦したからこそ得られた、自分らしい働き方・生き方

──福岡に来てよかったと思うのは、どんなときでしょうか。

田邊:人とのつながりが増えたことです。福岡の拠点は立ち上がって間もないため、まだ規模が小さく、私の部署もコンパクトです。東京では、チームやプロジェクトが違う人がどんな仕事をしているかが見えないこともありました。

しかし福岡では、みんなが顔見知りで縦・横・斜めのゆるいつながりがあり、どんな業務に携わっているかがだいたい理解できます。だからこそ、誰にアドバイスを求めるべきかもわかります。これは地方拠点ならではの魅力かもしれません。

また福岡拠点には、拠点を盛り上げていこうという意欲を持ったメンバーが多く、イベントなども多数開催されています。プロジェクトの枠を越えて、アクセンチュアとしての一体感を感じられるのではないかと思います。

──ATC福岡で働くために持っておきたい心得やスキルはありますか? またアクセンチュアで力を発揮できるのは、どのような人材でしょうか。

田邊:ATC福岡の目標は、AIO福岡と協働してハイパーオートメーションを推進すること。そのため、お客様先の業務の現場に入っていくことに躊躇なくチャレンジしていける方が重宝されると思います。

アクセンチュアで力を発揮できる人で言えば、「自分の考えをきちんと表現できる人」でしょうか。未経験領域のプロジェクトにアサインされることも多くありますので、わからないことがあるときは1人で抱え込んでしまうのではなく、積極的に助けを求めようというマインドセットがあるといいと思います。

私自身、転職活動をしていたときは、アクセンチュアは「高嶺の花」的存在で、厳しい環境に身を置くことになると覚悟を決めて入社しました。

しかし、実際に入ってみて感じたのは、社員同士がサポートしあう文化があり、会社もひとりひとりの挑戦をあと押ししてくれるということ。

当時の私と同じように「アクセンチュアは、自分には難しいかもしれない」と不安に思っている方がいらっしゃったら、まずは挑戦してほしい。「アクセンチュアにはさまざまなバックグラウンドを持つ方が成長し、活躍できる場が用意されている」と、テクノロジー未経験で入社した自分の経験からもお伝えしたいですね。


地方拠点での仕事というと、「都市部の二次請け、三次請け的な仕事をする」というイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、先進的で大きな案件に関われるのもATC福岡の魅力の大きな1つです。

実際、田邊さんも「東京にいたときと、お客様やプロジェクトの規模は大きく変わらない。むしろ、オペレーションズと協働して業務効率化の第一線に立っているという自覚と自信が高まった」と強調します。

これからも福岡でキャリアを重ね、福岡拠点の成長と拡大に貢献していきたいと話す田邊さん。「せっかく日本にいるのに、今いる場所にとどまっているのはもったいない」というのは、東京を出たからこそ気づけた思いだそうです。

田邊さんが話すとおり、環境を変えることで仕事と生活がさらに充実し、自分自身が輝ける場所があるなら、探してみたいもの。そのフィールドは福岡にあるのかもしれません

アクセンチュア福岡拠点におけるテクノロジー領域のキャリアにご興味をお持ちの方は、下記リンクから「採用情報」をご確認ください。リビングシステム テクノロジー グループのほか、クラウド人材やプラットフォームソリューション人材の採用も行なっています。

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Source: アクセンチュア テクノロジー コンサルティング本部/Photo: 伊藤圭