誰でも後悔するような発言をしてしまうことがあります。
空気が読めなくてヘタな冗談を言ってしまいがちだったり、目の前のソーシャルメディアの論争に深く考えずに参戦するのが好きだったりしませんか(挙句の果てに、怒りの矛先が自分に向いてちょっと慌ててしまったり)。
そういう人は、余計なことを言ってしまう傾向があるかもしれません。
そういう状況に嫌になるぐらい頻繁に遭遇する人は、「いつ、何を、どのように言うべきか?」推し量りたいとき役立つ頭字語を覚えておくと助かります。
その頭字語とは、THINKです。この場合、実に適切ですね。
口にする前にまず「THINK」
「軽率な発言をやめるために、こんなバカバカしい頭字語なんか必要ない」と思うかもしれません。
ですがTHINKが示す教訓が、衝動的な発話者に一歩退くことを求めるので、発言する前に、必ず一拍間を置くことができるはずです。
THINKの各文字は次の言葉の頭文字です。どれも他人と向き合って誠実に会話する際に不可欠な要素です。
- T – TRUE(真実である)
- H – HELPFUL(役に立つ)
- I – INSPIRING(ポジティブな刺激を与える)
- N – NECESSARY(必要である)
- K – KIND(親切である)
基本的に、この頭字語は一時停止の標識の役割を果たすことを意図しており、詳しく説明したくてたまらない話題について発言する前に落ち着きを取り戻させてくれます。
まず、自分の意見やストーリーに虚偽が含まれているかどうか検討しましょう(True)。その後に続く他のどの文字もそれぞれ心に留めておく価値があります。
自分が言おうとしていることは役に立つことか(Helpful)、会話を発展させるか(Inspiring)自問することは常に価値があります。
自分のコメントが本当に必要か(Necessary)判断することも大事です(同僚たちが熱心に議論していることにネガティブな意見をさしはさむことは、どの程度必要でしょうか?)。
自分がしようとしている発言は親切(Kind)でしょうか。特に批評をしたり、冗談を言ったりするときは意識しましょう。
会話から衝動を切り離すべし
私は、毎回平凡な会話をする前に、この5文字の頭字語を思い浮かべるべきだと言っているわけではありません。いちいちそんなことをしていたら誰とも話ができなくなります。
しかし、討論の領域に至る議論をするときや、いつもこちらの感情を逆なでしてくる人と接するときは、話す前にさっと心の中でTHINKに適っているか自問してみてもいいでしょう。
ソーシャルメディアで発言する場合は、スマホの画面をロックして、自分が言いたいことは、役に立つか、真実か、親切か、必要か考えてみてください。
さらに、自分の衝動を抑えると、聞き上手になれます。
パブリック・スピーキング・アプリのOraiが指摘するように「相手の話に積極的に耳を傾けなければ、議論に付加価値をつけたり、会話を進めたりすることはほぼ不可能です」。
意図せず近くにいる人の怒りをかったりネットで炎上することを回避したいなら、話す前にTHINKを意識すると効果的です。
──2023年12月12日公開記事を再編集して再掲しています。
翻訳: 春野ユリ/Source: Orai