人生を変えるほど感動する本を紹介するサイトです
本ナビ > 書評一覧 >

「あなたの商品のウリを1秒で伝えてください」弓削 徹

2024/05/08公開 更新
本のソムリエ
本のソムリエ メルマガ登録[PR]

「あなたの商品のウリを1秒で伝えてください」弓削 徹


【私の評価】★★★★★(91点)


要約と感想レビュー

売れるパンフレットとは

プロのマーケティングコンサルタントは、現場で何を教えているのでしょうか?


この本では、最初のページに商品やサービスを売り出すためのポスター・パンフレットといった広告・営業資料の8つの事例が、[改善前]→[改善後]で紹介されています。この改善が、プロの仕事なのです。


改善前の資料ではわかりにくい商品が、プロのアドバイスによって改善後はウリを強調したわかりやすい図解(キービジュアル)に一変しています。ネーミング、キャッチコピー、差別化の理由、キービジュアルが一つのコンセプト(ウリ)で統一されることで、売れるパンフレットとなるのです。


長い文章の説明は読んでもらえません。キャッチコピーでさえ、「12~13字程度で書きましょう」と言われる(p43)

描いて見せるのがキービジュアル

同じように、この本の後半ではウリを伝える図解(キービジュアル)の表現パターン17例と構図パターン24例を「著者の手書き図解」で紹介しています。著者は会議で、自分で考えたアイデアをその場でノートに描いて見せるという。そのノートに描いた図解を、そのまま掲載しているのです。


この掲載された数多くの図解を見ていると、手で書いた図解(キービジュアル)が一番わかりやすい、と実感させられます。日頃から良い広告やデザインをファイリングしているという著者の蓄積された実力は、[ノートパソコン]の名付け親というプロフィールに負けないものだと感じました。


日頃からいいと思った広告やデザインをファイルしておくようにしましょう(p152)

タテマエではない本当のウリ

キャッチコピーは一言でウリを伝え、キービジュアルは一枚の絵でウリを伝えます。ところが、ウリにはタテマエのウリと、本当のウリがあるのです。消費者のタテマエを排除し、本当の商品のウリを見つけることは実は難しいのです。


例えば、スターバックスのウリは、おいしいコーヒーだけではありません。スターバックスのウリは、店舗の居心地のよさなのです。仮に、表面的なタテマエを見てキャッチコピーやキービジュアルを作ってしまえば、商品は売れないのです。


だからこそ、本当のウリを知るために調査やアンケートやテストがあり、マーケティングコンサルタントの助言が必要なのでしょう。弓削さん、良い本をありがとうございました。


無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信)
3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。

この本で私が共感した名言

・アイデア発想法・・既存のアイテムを転用したり、拡大・縮小・結合して新しいものを生み出せないかと考えていけばいい(p152)


・なぜ外国人モデルを使うのか・・モデルに対する好き嫌いが商品に対する印象と重なってしまう(p173)


・デザインを外注する・・4~5人程度に絞り込んだあと、「無料相談」から何らかの質問、問い合わせをしてみます(p226)


▼引用は、この本からです
「あなたの商品のウリを1秒で伝えてください」弓削 徹
弓削 徹 、自由国民社

【私の評価】★★★★★(91点)


目次

第1章 なぜキービジュアルは効果があるのか
第2章 一瞬で伝わるキービジュアルの使い方
第3章 キービジュアルのつくり方・考え方
第4章 キービジュアルに使う素材はこれだけ
第5章 レイアウトはこのツボだけ押さえる
第6章 ツール別・作成のずるいヒント



著者経歴

弓削 徹(ゆげ とおる)・・・コピーライター、クリエイティブディレクター。日本工業大学大学院教授、マーケティングコンサルタント。クリエイターとしてSONY、サントリー、パナソニックなどの新商品開発、広告・販促キャンペーンを成功させ、「製造業なら弓削」との評価を得る。[ノートパソコン]の名付け親。現在は、大学でマーケティング論の授業を行うほか、全国の商工会・商工会議所で750回超の講演・セミナーに登壇している。フクザツなマーケティングテーマを、明解なキーワードと事例で伝える内容は、わかりやすく実践的と好評。復興庁・有識者会議委員、中小機構・中小企業/ 震災復興アドバイザーを務めるほか、J-WAVE、TBSラジオ、チバテレなどメディアにコメンテイター出演、専門誌紙に寄稿。


この記事が参考になったと思った方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
 にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ


ブログランキングにほんブログ村



<< 前の記事 | 次の記事 >>

この記事が気に入ったらいいね!

この記事が気に入ったらシェアをお願いします

この著者の本 , ,


コメントする


同じカテゴリーの書籍: